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齋藤大使着任挨拶

 

  在フランス日本国特命全権大使
齋藤 泰雄

 

この度、駐フランス日本国特命全権大使として着任致しました齋藤泰雄(さいとう やすお)です。フランスは、私の前任地のロシアと同様、日本にとって政治・経済・文化をはじめとする様々な面で重要なパートナーであり、両国関係の一層の増進のために全力を尽くしていく所存です。
今回、私にとっては3度目のフランス滞在となります。前回の勤務から10年近く経ち、その間、日仏両国をとりまく国際情勢は大きく変化しましたが、両国関係の強化は世界にとって益々重要なものとなっています。

政治外交面では、G8パートナーとして、テロとの闘いや地球環境問題、世界経済の安定化、大量破壊兵器の不拡散、途上国への開発協力等のグローバルな課題について、定期的に様々なレベルでの緊密な対話が続けられています。国際社会における世論形成において日仏両国は大きな影響力を有しており、特に日仏首脳間での更なる対話の促進に期待しております。

経済面でも、両国のつながりは確実に強化されています。二国間貿易額や投資額は増加傾向にあり、また、企業の進出では、日本に進出しているフランス企業は現在約450社、フランスに進出している日本企業は約400社に上ります。さらに、原子力や自動車などの分野において両国の企業提携も活発に行われており、今後一層の関係強化のポテンシャルを有しております。
こうした認識の下、2008年4月のフィヨン首相の訪日に際しては、福田総理(当時)との間で、経済関係の更なる強化と原子力エネルギー分野での協力強化に向けた具体的な措置が合意され、それが「日仏経済宣言」及び「原子力エネルギーの平和利用における協力に関する宣言」という形で発表されました。このような気運を維持し、発展させていくことに微力ながら貢献したいと思っております。

文化・人物交流においても日仏の関係はますます深まっています。昨年は日仏交流150周年にあたり、仏全土で多数の日本文化行事が開催されました。浮世絵に代表されるような日本の伝統芸術には根強い人気がありますが、アニメや漫画といった日本のポップ・カルチャーに興味をもつ若年層が増えている中、若い人々により深く日本を知ってもらう機会を設けていきたいと考えております。

またフランスには約31,000人(在留届ベース)の邦人が在留されており、年間71万人あまりの日本人旅行者が当地を訪れています。当館として、在留邦人の皆様や観光でおいでになる邦人の方々が、フランスにおいて有意義にお過ごしになれるよう、今後とも一層努力して参ります。

「日本とフランスの架け橋」として両国関係の更なる発展に貢献したいと思っておりますので、どうぞ皆様の御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げます。略儀ながら着任の挨拶に代えさせていただきます。


(了)