日仏社会保障協定(一時派遣の延長)について

2012年6月11日

 

Q1.そもそも日本からの派遣社員はどちらの社会保障制度に加入するものですか?
協定の目的の一つは社会保障制度の保険料の二重負担を無くすことですので、協定の対象者は、原則として、就労している国(フランス)の社会保障制度のみに加入します。しかし、一時派遣(5年を超えないと見込まれる期間の派遣)の場合は、例外として派遣元国(日本)の社会保障制度に引き続き加入し、フランスの社会保障制度への加入が免除されます。

Q2.日仏社会保障協定には一時派遣の期間について延長規定がありますか?
日独社会保障協定や日・ベルギー社会保障協定等と異なり、延長規定はありません。このため、5年経過後も派遣が継続される場合には、フランスの社会保障制度が適用され、日本の社会保障制度から脱退することとなります。日本の社会保障制度からの脱退手続については、派遣元(日本の本社等)を通じて派遣元事務所を管轄する年金事務所に相談してください。

Q3.社会保障協定を締結している他のEU諸国などのケースは参考となりますか?
社会保障協定は二国間協定です。このため、他国の例は協定の内容や相手国の事情等によって異なるため、参考とならないことにご留意下さい。

Q4.一時派遣の期間が終了し、フランスの社会保障制度に加入する場合は、日本の年金事務所に何か手続は必要ですか?【2012年2月23日下線部更新】【2012年6月11日HPアドレス更新】
派遣元(日本の本社等)を管轄する年金事務所に、健康保険と厚生年金保険に関する「健康保険・厚生年金保険被保険者資格喪失届」(様式:日本年金機構HP (http://www.nenkin.go.jp/n/www/sinsei/index2.jsp)のケース9に関する届出書)を届け出ることが必要です。なお、フランスの関係機関に、年金や健康保険も含めてフランス社会保障制度に加入する手続を行う必要があることにもご留意下さい。

Q5.一時派遣の期間が終了した後も、引き続きフランスで就労する場合には、将来受給できる日本制度の老後の年金額が減るのですか?【2012年2月23日下線部更新】
一時派遣の期間が終了した後も、引き続きフランスで就労する場合には、フランスの社会保障制度に加入し、厚生年金保険の資格を喪失することになりますので、この資格喪失期間については日本制度の老後の年金額に反映されません。
一方、2012年2月末まではフランスの社会保障制度に加入している間は日本の強制加入の厚生年金保険に加入することはできませんでしたが、長期の海外勤務者等がその滞在期間中に厚生年金保険に任意加入できる制度の対象国としてフランス等が追加される制度改正が実施(同年3月施行)されました。 厚生年金保険に任意加入すると日本の厚生年金制度の保険料負担も生じますが、強制加入の厚生年金保険と同様の保障を受けることができます。この手続については、派遣元(日本の本社等)を通じて、日本年金機構本部事業企画部国際事業グループ、又は派遣元事務所を管轄する年金事務所に相談してください。 また、別添のパンフレットも御覧下さい。

【2012年2月23日追加】
Q5-2.厚生年金任意加入制度の任意加入で支払われることとなる保険料は、フランスでの所得控除が認められるのでしょうか。

日仏租税条約第18条2では、一時派遣の期間中に支払う日本の社会保障制度に対する強制保険料に限り、一定の要件の下で、フランスでの所得控除が認められます。一時派遣の期間経過後に任意加入する厚生年金保険の保険料はこの条件を満たさないため、フランスでの税務上の取り扱いにも影響を及ぼしますので注意する必要があります。

Q6.一時派遣(5年以内)が終了して帰国する場合、何か日本に届け出る必要がありますか?
特段の届出の必要はありません。

Q7.一時派遣の期間の起算点はいつになりますか?
一時派遣の期間の起算点は、派遣されてフランスにおいて就労を開始した日です。適用証明書の交付を受けている方で、この点について疑問があれば、先ず派遣元(日本の本社等)を通じて、日本年金機構本部事業企画部国際事業グループ、又は派遣元事務所を管轄する年金事務所に相談してください。

Q8.協定の発効した日(平成19年6月1日)前からフランスに滞在してフランスの社会保障制度に加入しており、発効後の秋頃にフランスの社会保障制度から脱退した場合の一時派遣の期間の起算点はいつになりますか?
この場合には、協定発効日(平成19年6月1日)が起算点となることが協定第26条3に定められています。なお、この場合において、フランスの社会保障制度から脱退するためのひとつの要件として、フランスの健康保険証を返還することとされており、返還日の属する月からフランスの社会保障制度を脱退することとなります。結果、一時派遣の起算日は協定発効日となりますが、協定発効日から健康保険証返還日の属する月までの間は、フランスの社会保障制度が適用され、日本の社会保障制度から脱退することになりますのでご留意ください。詳しくは日本年金機構本部事業企画部国際事業グループまでお問い合わせ下さい。

Q9.派遣が5年以内に終了する見込みであったため日本の社会保障制度の適用を継続する申請を行ったものの、予見できない事情により派遣期間が半年ぐらい延長されて5年を超えそうな場合でも、一時派遣期間として認められることはないのでしょうか?
日仏社会保障協定には他国の協定と異なり延長規定がないため、原則として、5年を超える期間の延長は認められません。ただし、その派遣が真に予見できない事情等によりやむを得ず5年を超える場合には、日仏の実施機関が個別事案ごとに協議を行います。その場合、どのような事情が認められるかについては個別事案ごとに判断されることになります。

Q10.個別事案ごとの協議のための申請はどのように行うものですか?
5年以内の派遣の延長の申請時と同様、派遣元(日本の本社等)が、その管轄の年金事務所に「日仏社会保障協定 厚生年金保険、健康保険、船員保険適用証明期間継続延長申請書」を提出します。両国担当機関は、当該延長申請について厳格な審査を行うこととなり、また、特にフランス担当機関の審査に要する期間をあらかじめ想定することが困難であるため、予見できない事情等が生じた場合には、派遣元(日本の本社等)を通じて派遣元事務所を管轄する年金事務所を通じ、申請の手続を行ってください。なお、延長申請にあたっては、協定発効又は派遣開始から5年経過する半年程度前を目処に行ってください。
(参考:日本年金機構HPhttp://www.nenkin.go.jp/n/www/share/pdf/existing/agreement/pdf/france/1-2.pdf

Q11.延長の手続に関する問合わせ先は?
日本年金機構本部事業企画部国際事業グループ又は派遣元事業所を管轄する年金事務所です。

Q12.一時派遣(5年以内)を終えて帰国したが、業務上の必要から再度フランスに派遣となった場合、何かの制限等注意点がありますか?
日仏社会保障協定では、インターバル規定(一方の国から他国への派遣が2回目以降の場合は、直近の一時派遣による他国での就労期間が終了した時点から次の一時派遣による就労期間が開始する時点までの間に、両国で協議した年月が経過していることが必要)が設けられており、その期間は1年とされています(協定第6条3)。

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