外出制限措置の緩和(11月24の発表)

2020/11/30
24日夜にマクロン大統領が発表した外出制限の緩和措置等について、26日、カステックス首相ほか関係閣僚が記者会見を行い、詳細を説明したところ、概要以下のとおりです。
 
1.冒頭
10月30日に再度外出禁止措置を開始した。国民の怒りと不満はよく理解している。
他方で、この措置は我々に必要であった。欧州全体が厳しい第2波に対峙しており、累次の厳しい措置を取っている。
10月30日以降に行った措置の最初の結果が出た。すべての人の努力の甲斐があったと言える。ほかの欧州各国に比べて、仏の感染状況の改善度は大きい。後日詳細を発表するが、新型コロナウィルスのワクチン接種も、我々に更なる希望を与えるだろう。
11月始めに1日あたり45, 000人であった新規感染者数は17, 000人にまで落ち着いた。
毎週各地方の病院を訪れているが、逼迫した状況と医療従事者の疲弊を痛感する。あらためて、すべての医療従事者・関係者に深い感謝を表したい。
目的は、最大級に感染リスクを防ぎつつ、クリスマス以降に向けて段階的に規制を緩和し、通常の生活に近づけていくことである。
マクロン大統領が火曜日に明らかにしたとおり、感染状況に応じて今後3段階に分けて規制を緩和していく。
第一段階は11月28日、第二段階は12月15日、第三段階は来年1月20日より実施予定。感染状況が許せば、1月20日以降、夜間の外出禁止措置も解除。高校は通常どおり再開し、レストラン、スポーツジムは衛生措置を確保しつつ、営業を再開することができる。
2021年を「フランス・ガストロノミー年」として、レストラン業界を大いに支援していく。
なお、ディスコは1月20日以降も引き続き閉鎖。
これらの段階的規制緩和に関わらず、引き続きテレワークは原則として維持され、可能なところで最大級に実施されなければならない。
 
2.感染状況
11月2週目に、仏の第2波はピークを迎えたと言える。
10月30日に外出禁止措置を開始した当初は、新規感染者数が1日あたり40,000~45, 000人であったが、現在はおおよそ1日あたり15,000人で3分の1となっている。この調子で行けば、1日あたり5,000人という目標が12月2週目の終わりまでに達成できるだろう。なお、この水準に目標が設定されたのは、すべての症例を洗い出し、接触者を隔離し、感染をさかのぼり、それにより再流行を回避するための能力を取り戻すことが可能となるためである。
但し、この数値は、まだかなり高い数値であると言わなければならない。1日あたり14, 000人という数字は、外出禁止措置開始前10月10日時点と同様である。当時、レストランなどは警戒最大化地域ですでに閉まっていた。
国際的な状況については、欧州各国が厳戒な措置を実施。スウェーデンも集団免疫の政策を転換した。仏は欧州の中で感染拡大の勢いが最も減少している国と言える。
病院への入院状況についても先週ピークを迎えたと言える。新規の入院患者数や重篤者数などの各数値が減少。
11月16日には、蘇生病床には4,900人の患者がいたが、昨日は4,100人に減少している。
なお、複数の地域で未だにコロナ以外のオペが後ろ倒しにされている。
第2波はまだ終わっていない、特に今我々の警戒を緩めてはいけない
 
3.11月28日以降の規制緩和(第一段階)
11月28日(土)朝から、複数の商店の再開、いくつかの規制措置の緩和を行う。外出証明書は維持され、すべての外出に同証明書の携行が必須。
商店は新しい衛生プロトコールに従うことを条件に、再開できる。客1人あたり8平方メートルを確保しなければならない。営業は21時まで、日曜も可。
過去4週間に休業措置の対象となっていて11月28日(土)から営業を再開する商店は、連帯基金から11月分の給付として、最大10,000ユーロを受け取ることができる。12月4日からimpots.gouv.fr のサイトで申請可能。申請は簡単で、給付は迅速。
自動車学校の再開。なお、講習のうち座学は引き続き遠隔で行う。
バー・レストランは1月20日まで引き続き閉店。非常に厳しいと言わざるをえないが、必要な措置である。なぜなら、衛生措置の徹底を行ってもなお、マスクの装着、社会的距離、密室空間、滞在期間などの点において、感染リスクがどうしても高い場所である。
我々の生きる喜びを制限する、非常に厳しい措置であり、最大級の援助をする。
個人による外出は、自宅から20キロ圏内、最大3時間まで可能。ただし、友人や家族の家を訪れることはできない。なお、屋外のスポーツ・娯楽(例えば,ランニング、乗馬、テニス、狩り、釣り等)を、衛生措置を十分確保しながら、行うことはできる。
学校の屋外の課外活動は再開可能。
成人のスポーツジムの利用や集団スポーツは不可(1月20日まで)。
宗教施設は30人までの集会が可能。
書店、図書館、ギャラリー、芸術関連の商店(楽器屋など)は再開可能。
 
4.12月15日以降の規制緩和(第二段階)
12日15日以降、感染状況が許せば日中の外出禁止を解除する。地域間の移動も可能。
夜21時から朝7時までの夜間外出禁止は維持され、この間の外出には引き続き外出証明書の携行が必要。
なお、12月24日及び31日の夜のみ、夜間外出禁止措置の例外とする。
感染状況が許せば、映画館、美術館、劇場を再開する。夜間外出禁止措置が実施される中、最も遅くて夜21時終了の映画、演劇の上映・上演が可能。その後、観客は帰宅することができるが、同演目の上映・上演時間が記載されたチケットを携行しなければならない。
夜間外出禁止措置は続行する。映画館、美術館、劇場における衛生プロトコールは、前回夜間外出禁止措置が敷かれていた時と同様のルール。
国立音楽学校の授業も再開可能。なお、声楽の授業は、感染リスクが高いため引き続き不可。
学校の屋外の課外活動は再開可能。
 
5.クリスマス休暇
● 12月15日以降、外出禁止措置が解除された場合、旅行も可能となる。
● 海外県・海外領土へは、72時間以内のPCR検査陰性証明を携行しなければならない。
● 外国への旅行については、仏欧州・外務省のHPで必要な措置を確認すること。
● 林間学校やキャンプ場、スキー場などは引き続き閉鎖、リフトなどへのアクセスは不可。他方、休暇中に山を訪れること自体は可能。
● 24日、31日の夜のみ、夜間外出禁止措置が一時的に解除されるが、例年同様にクリスマスや年末のお祝いをすることを許すものではない。
● 家族・友人で集まってクリスマスを祝うことはできるが、テーブルごとの人数を限定するなど工夫が必要。詳細は追って発表。
● 学校の屋内の課外活動については、感染状況が許せば12月15日以降再開可能。
 
6.経済支援
2021年1月20日まで営業を再開できない企業等の支援が必要。規模の大きい企業ほど固定費の負担も大きいことから連帯基金を拡充する。
休業措置の対象となっている企業等は、毎月10,000ユーロ又は前年同月の売上の20%に相当する額の給付を受けることができる。
休業措置の対象となっていないが、売上が50%以上減少している企業等は、売上減少幅に応じて2019年の月平均売上の15~20%に相当する額の給付を受けることができる。
2019年に総労働時間の60%以上就労したが、2020年はコロナ禍の影響で十分に就労できていない不定期労働者、季節労働者等に対して、最低収入保障として2020年11月から2021年2月の間、月900ユーロを給付。400,000人が対象となり、うち70,000人が若者。
若者支援として、20,000の学生・生徒向けの雇用を創設。これらの雇用契約は、Crous(地方学生・生徒生活センター)を通じて、週10時間で4カ月の間、実施される。
不安定な状況にいる学生・生徒への緊急の財政的支援を行うため、Crousに関する予算を倍増。45,000人の若者が住居、食事を確保できるよう支援する。
学生の就職難への対応として、Garantie jeune(雇用・訓練に関し不安定な状況にある若者への支援の枠組み)の受給者を2倍に増やす。最初の仕事を見つけることができない学生の支援として、公的機関のアドバイザーによるサポートと月500ユーロの給付を実施。
 
7.結語
● この厳しい状況において、すべての人々へ感謝する。
● 長期にわたるウィルスとの戦いにおいて、精神的な問題を抱えている人が少なくない。
● 政府は、来週に新型コロナウィルスのワクチン接種に関する戦略を発表する。
● 感染速度を下げ、病院の逼迫状況を緩和するべく、効果的なワクチンの活用が必要。
● この戦いは引き続き数か月にわたり、我々すべての人に試練を課していく。