新たな新型コロナ対策関連法の公布(衛生パスポートの提示義務など)

2021/8/6
8月6日、フランス政府は、新たな新型コロナ対策関連法が公布された旨発表しましたので、在留邦人の方々においても特に関心が高いと思われる箇所の概要を以下のとおりお知らせします。
8月9日以降、入場に際して衛生パスポート(pass sanitaire)の提示が求められる施設・機関が拡大されますので、留意してください(衛生パスポートについては、メール末尾を参照ください)。
 
1 衛生緊急事態後の経過措置の延長
(1) 2021年5月31日に施行された法律に基づき、同年9月30日まで有効とされている衛生緊急事態後の経過措置は、11月15日まで延長。
(2) 同経過措置の継続は、フランス首相に対し、移動制限や公共機関の利用制限、商業施設における衛生措置等を講じる権限を付与するもの。
 
2 衛生パスポートの提示義務対象施設の範囲拡大
(1) 入場に際して衛生パスの提示を義務づける施設の対象範囲を以下のとおり拡大。
・バー及びレストラン(企業の食堂を除く)とそれらのテラス席
・各県の地方長官が指定する百貨店やショッピングセンター
・セミナー
・長距離移動のための交通機関(電車、バス、飛行機)
・病院や高齢者施設等を訪問する同伴者、見舞客及び患者(救急搬送される患者は除く)
・娯楽イベント、フェアー、見本市等(参加人数の規模を問わない)
(2) 成人の一般客は8月9日から、各施設の従業員は8月30日から、それぞれ衛生パスの提示が義務化される。12歳から17歳の未成年については、同パスポートの提示義務が9月30日から課される。
(3) 一般客による衛生パスポートの不提示は135ユーロの罰金が科され、また、施設側による確認怠慢は一時的な業務停止命令の対象となり、再発が確認された場合には、懲役1年と9,000ユーロの罰金が科される。
(4) 衛生パスポートの偽装や、衛生パスポートの確認業務に携わる従業員等への暴力行為に対して135ユーロの罰金が科される。
 
3 医療従事者へのワクチン接種の義務化
(1) 医療従事者対しては、本人の医療上の理由がある場合を除き、ワクチン接種を義務化する。当該従事者は、9月15日までにワクチン接種を終わらせることが求められる(1回目のワクチン接種が終了している場合は10月15日まで)。
(2) ワクチン接種や陰性証明の提示を拒否する医療従事者は、停職処分の対象となる。
 
 ※注:法案に当初盛り込まれていた、検査で陽性となった者を対象とした10日間の強制隔離措置は、フランス憲法院の判断により削除されたが、政府としては無症状を含むすべての陽性者に対し、隔離に関する医療上の勧告を誠実に遵守することを改めて呼び掛けている。
 
【参考】
フランス首相府報道発表
フランス政府ホームページ
 
◆ 衛生パスポート(pass sanitaire)
フランスでは、以下の証明書をもって衛生パスポートと認められる(QRコードが付されたデジタル証明書 あるいは QRコードが付された紙の証明書)とされる。
〇ワクチン接種証明書(EU共通フォーマット)
・ 2回接種が必要なワクチン(ファイザー、モデルナ、アストラゼネカ)の場合は、2回目接種から1週間経過後(国内活動)又は2週間経過後(海外渡航)
・ 1回接種のワクチン(ジョンソン&ジョンソン)の場合は、接種から4週間経過後
・ コロナ罹患経験者は、ワクチン接種から1週間経過後(国内活動)又は2週間経過後(海外渡航)(接種は1回のみ)
○ 文化・娯楽関連施設では48時間以内、入国に際しては72時間以内に取得したRT-PCR検査または抗原検査に基づく陰性証明書(EU共通フォーマット)
○ 過去11日前から6ヶ月前の間に、RT-PCR検査または抗原検査に基づき新型コロナウイルスに感染していたことを示す証明書
 
なお、ルモワンヌ欧州・外務大臣付長官は、5日、ラジオ局とのインタビューにおいて非EU圏の外国人がEUで承認されたワクチンを外国で接種済みの場合、フランスの衛生パスポートを申請できるよう検討中であり、今後詳細を発表予定である旨発言がありましたので、ご参考までにお知らせします。