駐フランス日本国特命全権大使からのご挨拶

令和7年1月6日
大使
皆様、2025年を迎えるに際し、謹んでご挨拶を申し上げます。
 
2024年は、7月から9月にかけて、100年ぶりとなるパリ・オリンピック・パラリンピックが開催され、世界中の人々が選手の活躍に熱狂しました。日本とフランスが競い合った競技も数多くあり、多くの人々の心に残る熱戦でした。12月には、パリ・ノートルダム大聖堂の再開式典が開催されました。コロナ禍の困難を乗り越えてわずか5年余りで修復されたことは、フランスの文化遺産への情熱と関係者の尽力によるものだと深く感銘を受けました。フランスの国内政治については、突然の国民議会の解散や、その後の2度の内閣総辞職など、予想困難な状況が続いています。引き続き、このような政治情勢が経済や社会等に与える影響をしっかりと注視していきます。また、国際社会においては、多くの主要国で選挙が行われるとともに、ウクライナ戦争の長期化や不安定な中東情勢を始め、国際情勢がめまぐるしく展開し、緊迫した一年でした。こうした情勢の中で、G7メンバー国であり、同志国(like-minded countries)としての日本とフランスが協力し、国際的課題への対応を進めていくことは、ますます重要になってきていると実感しています。
 
2025年は、日本においては、4月から10月にかけて、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)が開催されます。フランス館も出展されるところ、フランスからは要人を含め多くの方々の訪問が期待されます。このような機会も最大限に活用し、私が着任時に掲げた3つの重点目標、(1)特別なパートナーであるフランスとの協力関係の拡大と深化、(2)経済・文化・スポーツなど幅広い分野での日本の魅力発信、(3)在留邦人の皆様の安心と安全の確保について、大使館一丸となって職務に引き続き取り組んで参ります。
 
本年も、皆様のご協力、ご理解、ご助言をよろしくお願いいたします。
 
駐フランス日本国大使
  下川 眞樹太