鱸(スズキ)の真空低温調理 清爽な鱗仕立て 会話へ繋げる 懐かしさと寛ぎへのアプローチ ~ 緑と白 ~
令和2年12月17日

まず、改めて公邸料理人はどの様な役職なのか簡単に説明します。
公邸料理人とは、日本大使公邸という日本が諸外国との外交活動の上で拠点とする場にて、対日理解を深めたり、相手との良好な関係を築くためにお招きした各国の要人などへ食事の提供を通じて外交活動を裏で支える役割を担っています。
コロナウイルスの感染拡大により人との接触が制限されるまでは、4~20名前後の着席会食から、25~50名の着席レセプション、大きなイベントでは100名前後~500名程度の立食でのレセプションまで人数や形式は様々でした。
現在は、任国政府の定める衛生基準に添う形で、主に少人数での着席会食を担当しています。
レストランやホテルとは、目的も異なります。1番の違いは、"料理"が主役ではなく、"会話"が主役という部分でしょう。ゲストのお客様はお食事を目的として来るのではなく、外交関係をより発展させ、深めるためにお招きしておりますので。
その日本と諸外国との大切な外交の一助となるべく、自分なりにではありますが、料理やホスピタリティを工夫し提供しています。
それでは、本題の料理です。
「 鱸(スズキ)の真空低温調理 清爽な鱗仕立て
会話へ繋げる 懐かしさと寛ぎへのアプローチ ~ 緑と白 ~」
この料理を完成させるまでの料理人の考えを表すと、以下のようになります。
・初夏 × 暑い週 × 日本滞在経験のあるお客様
・緑 × 緑 × 白 × 緑 × 白× 緑 = 寛容的な印象
・鱸(スズキ) × 牡蠣 × 青林檎 × ハーブ
・鱗仕立て − 鱗の厚みを薄く = 涼しげなイメージ
・日本模様 × 竹藪石畳細道 × マイナスイオン
・視覚 ≒ 見た目 × 色合い × 配置 = リラックス
・懐かしい景色 × 懐かしい色合い = 緊張の寛ぎ
日本の滞在経験があるお客様であり、お年が召しておられ、議題もセンシティブなお客様でした。日本の景色や雰囲気がお好きだったと聞き時期も初夏の暑い日だったため、懐かしさを感じて頂こうと、日本の涼しげな竹林に石畳の道が続く様なイメージに仕立てました。
視覚からは、安心感を与える" 円(縁) " を基調とした盛り付けと調和や安らぎ、リラックスを無意識から訴えかける緑色を中心にしました。さらにホワイトアスパラガスとズッキーニの幾何学的な縞模様は、" 寛容的 "なイメージを当事者に与え、安心・リラックス効果をさらに期待させます。
鱗に見立てたズッキーニも透ける様に仕立て、より涼しげな印象を与えます。
ワインを邪魔しない程度のハーブや青林檎、ライムなどを所々に散りばめ、一口目のファーストインプレッションから余韻まで、風味からも爽やかさとリラクゼーション効果をアプローチします。
食後、同席者から反応を伺ったところ、食事の際の会話は、和やかで雰囲気良く、有意義な会食になったとおっしゃっていました。
上記の様な内容はもちろん当事者の方々へ全て説明する訳ではありませんが、料理を通じて、両者の絆が一層深まれば嬉しく思います。
公邸料理人とは、日本大使公邸という日本が諸外国との外交活動の上で拠点とする場にて、対日理解を深めたり、相手との良好な関係を築くためにお招きした各国の要人などへ食事の提供を通じて外交活動を裏で支える役割を担っています。
コロナウイルスの感染拡大により人との接触が制限されるまでは、4~20名前後の着席会食から、25~50名の着席レセプション、大きなイベントでは100名前後~500名程度の立食でのレセプションまで人数や形式は様々でした。
現在は、任国政府の定める衛生基準に添う形で、主に少人数での着席会食を担当しています。
レストランやホテルとは、目的も異なります。1番の違いは、"料理"が主役ではなく、"会話"が主役という部分でしょう。ゲストのお客様はお食事を目的として来るのではなく、外交関係をより発展させ、深めるためにお招きしておりますので。
その日本と諸外国との大切な外交の一助となるべく、自分なりにではありますが、料理やホスピタリティを工夫し提供しています。
それでは、本題の料理です。
「 鱸(スズキ)の真空低温調理 清爽な鱗仕立て
会話へ繋げる 懐かしさと寛ぎへのアプローチ ~ 緑と白 ~」
この料理を完成させるまでの料理人の考えを表すと、以下のようになります。
・初夏 × 暑い週 × 日本滞在経験のあるお客様
・緑 × 緑 × 白 × 緑 × 白× 緑 = 寛容的な印象
・鱸(スズキ) × 牡蠣 × 青林檎 × ハーブ
・鱗仕立て − 鱗の厚みを薄く = 涼しげなイメージ
・日本模様 × 竹藪石畳細道 × マイナスイオン
・視覚 ≒ 見た目 × 色合い × 配置 = リラックス
・懐かしい景色 × 懐かしい色合い = 緊張の寛ぎ
日本の滞在経験があるお客様であり、お年が召しておられ、議題もセンシティブなお客様でした。日本の景色や雰囲気がお好きだったと聞き時期も初夏の暑い日だったため、懐かしさを感じて頂こうと、日本の涼しげな竹林に石畳の道が続く様なイメージに仕立てました。
視覚からは、安心感を与える" 円(縁) " を基調とした盛り付けと調和や安らぎ、リラックスを無意識から訴えかける緑色を中心にしました。さらにホワイトアスパラガスとズッキーニの幾何学的な縞模様は、" 寛容的 "なイメージを当事者に与え、安心・リラックス効果をさらに期待させます。
鱗に見立てたズッキーニも透ける様に仕立て、より涼しげな印象を与えます。
ワインを邪魔しない程度のハーブや青林檎、ライムなどを所々に散りばめ、一口目のファーストインプレッションから余韻まで、風味からも爽やかさとリラクゼーション効果をアプローチします。
食後、同席者から反応を伺ったところ、食事の際の会話は、和やかで雰囲気良く、有意義な会食になったとおっしゃっていました。
上記の様な内容はもちろん当事者の方々へ全て説明する訳ではありませんが、料理を通じて、両者の絆が一層深まれば嬉しく思います。